岡本歯科医院tel

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顎関節症治療

顎関節症の治療の流れ

STEP 1 症状の確認(問診・触診)

STEP 2 全顎及び顎関節規格レントゲン撮影により関節内部の確認

STEP 3 判明した噛み合せのズレと症状の関連性についての検証

STEP 4 症状の消失する顎の位置について確認

STEP 5 前記の位置をキープするための装置の設計・製作

STEP 6 臨床症状の改善を確認し、装置をお渡しします

STEP 7 その後、週1回のペースで装置のおかげで正常に効果のあがっている事を確認していきます。

顎関節症とは

「口を開ける時に顎が痛い」
「口が開かない」
「口を大きく開けてたり、食べ物を咬んだ時に、顎が思った通りに動かずカクンカクンと嫌な音がする」
「顎の関節に痛みがあり、口が開けにくい」

等、最近こんな悩みを抱えている患者さんが増えてきています。
「朝起きた時に何となく口が開けにくい」 顎の関節に痛みや不快感がなくても、こんな経験のある方は多いかもしれません。
顎関節症と呼ばれる顎の運動障害です。
顎に異常があっても大した不都合はないですが、むしろそれに伴う『肩こり・頭痛・不眠・目の奥の痛み・ひたい部分のこり感や不快感、腕やひじのだるさや不定愁訴等』に悩まされているという人が少なくない様です。

顎関節症の症状

その他よくある症状としては

  • 顎の周辺の筋肉痛
  • 顎関節そのものの疼痛
  • 口を開ける時に音がしたり、関節のコリから耳までの痛み
  • 虫歯が無いのに歯の辺りが痛い

関節を構成する関節頭と関節窩の間にはさまっている関節円板の圧迫がひどくなると、いろいろな症状が起きます。
顎関節症の原因はいろいろとあり、心因性のケースもあると言われていますが、一番多いのは咬み合わせの問題です。

顎関節症は顎関節に不自然な力がかかる事から始まります。例えば、歯並びが悪かったり、上の歯が少し外を向いたり、下の歯が舌側や前方に傾いたりして、きちんと上下の歯が噛み合ってなかったりすると顎の骨の動きに負担がかかります。

噛み合わせの時に働く力は、その人の体重に相当するぐらいです。
歯を抜いたままにしていたり、あるいは治療した歯や入れ歯がよく合っていない場合等にも同様に顎関節に過剰な負担がかかります。
歯ぎしりや歯を食いしばったりした時にも、大きな力をかける事になります。

顎関節症の自己診断

1) 顎が痛い
顎関節及び周辺の頬やこめかみの痛み、口の開け閉め、食べ物を咬む時等、顎を動かした時に痛むのが特徴です。しかし、ひどくなると頚椎症を併発する場合もあり、顎の動きに関係なく痛む場合もあり不定愁訴を感じる事もあります。

2)開口障害(口が大きく開けられない)
正常な人は縦に指3本分(37~45㎜)入るが、指が2本程度(27~30㎜)もしくは、それ以下しかお口に入りません。
顎を動かすと痛むので無意識に動きを抑えてしまっている場合と顎関節の異常で口が大きく開かない場合があります。
いきなり口が開かなくなる場合もあるし、徐々に開きづらくなっていく場合もあります。

3) 関節雑音(顎を動かすと関節の中で音がする)
お口を開けたり、閉じたりする時に、耳の前方の関節の中でカクンカクンとか、ジャリジャリとかミシミシとか音がする。
それ以上症状が進まない事もあるが、次第に開きにくくなる事もあります。

4)噛み合わせに違和感がある
右とか左の片側が咬みづらかったり、咬みしめていく途中から咬み合わせが横に滑っていく様に感じたりしていると、やがて関節や筋肉に問題が生じてきて、顎関節症になる事が多いです。

顎関節の構造と働き

顎関節は下顎を動かすための関節で、耳のすぐ前にあり、頭の骨のくぼみ(側頭骨:下顎窩)と下顎の丸い突起(下顎骨:下顎頭)からなっています。

耳の前に指をあてて、大きく口を開けると動くのがわかります。

下顎を動かしているのは、こめかみにある側頭筋、頬の部分の咬筋など周りについている咀嚼筋と呼ばれる筋肉です。

顎関節は骨格や靭帯、筋肉の3つが、協調した動きをすることにより、リズミカルに話をしたり、食べたりなどの複雑な運動ができるようになります。

顎が動く仕組みと顎の異常
口を開けていくと、まず下顎頭が回転し、次第に下顎窩に沿って前方へ滑り出していきます。下顎頭と下顎窩の間には関節円板というクッションがあり、動きをスムースにすることと、圧力を吸収する役割をしています。

この関節円板に異常が起こることにより、顎に痛みが出たり。
口を開けると音がするようになります。

   

円板穿孔
関節円板が何らかの理由によりちぎれてしまい、
口を開けた時に骨と骨がこすれあい痛みが生じます。

非復位性円板転位
関節円板が前にずれてしまい、口を開ける時に骨の移動を邪魔してしまい、大きく口を開けることが出来ない状態です。

復位性円板転位
「非復位性円板転位」と似ていますが、
こちらは口を開けた際、関節円板が戻ってしまい
その時に”カクッと”いう音が起こります。

癒着
下顎頭と下顎窩がくっついてしまい、
顎を動かすことが出来ない状態です。

顎関節症の治療

顎関節症の治療=身体全体(重心)のバランス調整
顎関節症の治療は、「歯が正常な位置でかみ合っているかどうか」つまり「上下の歯の接触により下顎骨の重心が身体の真ん中を通るかどうか」を見ながら行います。
上でもご紹介したように、下顎骨は頭蓋骨から筋肉のみでぶら下がっており、顎の位置はかみ合わせ、咀嚼筋、顎関節の3つに影響を受けており、この3つのバランスを調整することで顎関節を正常な位置にもっていきます。
つまり、上下の歯が単純に接触しているだけでは、バランスが不十分な場合もあります。

この3つのバランスが崩れると、歯と歯の間にすき間が出来たり、歯にひびが入ったり、あるいはぐらぐらしたり歯の先端が異常にすり減ったりといった症状が出ます。

また、人間の身体は、顎を引くと頭の上を前に出し、逆に顎を前に出すと頭の上を後ろにして身体全体のバランスを取ろうとします。つまり、顎関節の異常はそれをささえる筋肉にも影響し、顎の位置が本来正しい位置からずれてしまうと肩こりや首筋の痛みなどの症状も出てきます。
顎関節症の治療は、身体全体の重心・筋肉・顎関節の状態を分析し、適切なバランスを取る位置を探し出すことから始まり、これに必要なかみ合わせや矯正の治療を行なっていきます。

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